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[Coldplay] 「リズムセクションがもうちょっと夜に強かったらよかったんだけど…」スタジオでの様子、歌詞の書き方、他。

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Mylo Xyloto関連のインタビュー、まだまだわんさかあるんですが(汗)、もうそろそろニューアルバムに集中したいので、ひとまずこれで訳をアップするのは終わりにしようと思います。2年半遅れのネタにお付き合いいただき、ありがとうございました!また何か思い出したら、ツイッターにでもアップしようと思います。

さて、最後に訳したのは、2011-10-25 BBC 6 Music with Steve Lamacq クリスとジョニーのインタビュー。スティーヴさんのインタビューはいつもColdplay愛に溢れていて、深いところまで突っ込んでくれて大好き!

ジョニーの帽子のにおい、イーノが気に入らなかった曲、アニメ映画のアイディア、ディズニー映画の影響、ギリギリで出来る曲、ピーターパン!等々。

 

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― 今ベースボールキャップ何個もってるの?

ジョニー: 一個。かなりにおうよ。ぼろぼろになるまで使うんだ。

― 臭いに耐えられなくなるまで?(‘Til you can bear the aroma no more? )

ジョニー: 妻が臭いに耐えられなくなるまで。

クリス: すばらしい曲のタイトルをくれたね。『Bear the aroma no more』

(ハードロック風に歌うクリスw)
‘She said she was leaving, She could bear the aroma no more!!’

ジョニー: ボン・ジョヴィっぽいね。

クリス: (まだ歌うww) ‘She said she was leaving, She said just smell send me outta the door, Bear the aroma!! Bear the aroma!!’ (うるさいw)

(次のアルバムは) 衛生問題に基づいたラブストーリーだ。

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― ブライアン・イーノについて

ジョニー: 彼はバンドメンバーのような感じで・・・

クリス: 臨時のね。彼は、ガイとジョニ・・・じゃなかった、ガイとウィルより喜ばせるのが難しいんだ。

ジョニー: 僕はすぐ喜ぶよ。

クリス: そうだね。僕も。ガイとウィルは・・・

ジョニー: ほとんど不可能だね。

クリス: ブライアンも... 予想がつかないんだ。

アルバムが出来て、彼に送って、返事が帰ってくるまで8日かかったんだよ!どんなレビューより緊張したよ。彼がすべての曲にかかわっていて、知ってるにもかかわらずね。

一曲以外は気に入ってくれた。Don’t Let It Break Your Heart以外は。彼もスタジオでは好きだったんだけどね。ちょっと詰め込み過ぎたって。たぶん真実だよ。

 

― コンセプトのアイディアは誰の?

クリス: カンフー・パンダの監督のマーク・オズボーンと働いていたんだ。彼が「アニメ映画に興味はあるか」と手紙を送ってきたから、「もちろん」って答えた。

ツアー中に僕と彼はロスで何度か会って、ストーリーを書いてたんだよ。二人のティーン・エイジャーが大きな過酷な場所に住んでて、ペインターか何かのグループに入って脱出するって話。

でもその映画は投げ捨てちゃったんだ。他のメンバーが進めてた曲がすでに何曲かあって、もしかしたらストーリーにフィットするかも、昔の曲も使えるかもって思ってたけど、でも、1億ドルもかかるし、5年ぐらいかかっちゃうから、できないって言ったんだ。

でも、ストーリーラインはずっと頭の中にあったんだ。そのストーリーについての曲っていうのはないんだけど、フレームワークのような感じでね。

 

― みんな父親になって、子どもたちに物語を読んで聞かせていると思うけど、物語を聞かせる能力というのは、影響を与えた?

ジョニー: もちろん。忘れていた古典の話を毎晩読むようになったからね。

クリス: クラシックな映画も見直してみるようになった。ピクサーの映画や、メリー・ポピンズとか、すばらしい物語のある映画。

ジョニー: ディズニー音楽のような曲も、どこかで影響を与えてると思う。

クリス: 絶滅の危機にあるけど、アルバムというのはアートフォームのようなものだと思うんだ。アルバムを映画のように構成しようと思った。

ウォルト・ディズニーがどのように細かくメリー・ポピンズを構成したかよく見たよ。例えば、素晴らしいものがあっても、全体のストーリーにあわないなら捨てられるよね。

だからアルバムもそのようにアプローチしてみようと思ったんだ。曲はいいけど、この曲と同じことを言ってるから、どちらか選ばなきゃ、という具合に。だからとても自制が必要だったよ。パラメーターの中で構想のようなものを・・・・オタクすぎる?

― そんなことないよ。じゃあストーリーボードのようなものがあったの?

曲は曲としてあるんだ。僕たちが思っていることや感情なんかから作られる。でも、配列したり、選んだりする段階になって、(このアルバムは)一体感や連帯感を表現しているものだからアップテンポな曲で始めたいな、とか、女の子の視点の曲と男の子の視点の曲があったらいいよねとか、フィットするものを考えるんだ。

だから、曲を書く段階からそのストーリーについての曲を書こうと思っていたわけじゃなくて、曲を骨組みに組み込んでいく感じ。

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それをスタジオで、みんなで一緒にライヴで演奏して作っていったのかな?

ジョニー: 僕たちはものすごい時間一緒に過ごして、丸くなってただ演奏してた。

クリス: プロデューサーのマーカス・ドラヴスがムチを鳴らして、「もう一度もう一度・・」って言って。

― どのぐらいの時間やるかは決めてたの?

クリス: いや、自分たちがやれるまで。

僕の仕事の一つは、みんなが疲れてないかチェックすることだった。それか・・・大部分はフィルの仕事だね。フィルは、「もう終わらせないと、リック(エンジニアの一人でプロデューサー)が死にかけてるよ」って僕に言いに来るんだ。

ジョニー: ガールフレンドに三ヶ月会ってなかったらしい。

Blog123_1― バンドに飽きっぽい人は一人もいないよね。ガイが田舎を散策することを考えてたりとか・・・

クリス: ガイとウィルは時間に正確で、9時に来て18時に終える。

ジョニー: ガイは6つぐらいプロデュースしてるアルバムがあるからね(笑)

クリス: 僕とジョニーはちょっと遅くきて、夜までやるんだ。

ウィルとガイはどこにいるか分からない。リズムセクションがもうちょっと夜に強かったらよかったんだけどね。彼らは朝8時に始めたがってるんだけど、僕たちがそれはやめてって頼んだんだ。

 

21712― いつも一曲か二曲ぎりぎりに出来上がる曲があるよね?

クリス: 今回はパラダイスなんだけど、レコーディングを終わらせるのが一番大変だった。だからまたその問題にぶち当たったね。

いっつもイライラするんだけど、みんな「アルバムはどう?」とか聴いてきて、「いい感じだよ。たくさん曲あるし」、とか答えると、「でもクリス、もちろんあと一曲書くよね、いつも最後にいい曲書くじゃん」って言ってくるんだ。

ジョニー: そしてその通りだったじゃん。

クリス: そうだけどさ、なんでみんながそう言う時に、「大丈夫だよ。もういい曲たくさんあるから」って言ってくれないの?

みんな言うんだよ。レーベルの人も、バンドの外の人間も、ウィルまでね!

 

― ガイ・ベリーマンの存在、ベースがすごく重要なアルバムだよね?

クリス: ブライアンが言いたかったことで、僕たちがこのアルバムで努力したことは、バンドとして、バンドのケミストリーを音楽的にもっと露わにすることだった。全員にもっとスポットライトが当たるように努力したんだ。

だからブライアンは、僕をしばらくスタジオから追い出して、みんなの自信のレベルをあげたんだ。

僕が戻って曲を試そうってなった時には、みんながアイディアやパーツやサウンドをたくさん作っていて、すごく楽しんで聞いたよ。歌やコードは忘れて、ベースを聞こうとか、ギター、ドラムを聞こうとか。みんな素晴らしかった。

ジョニー: (二週間で)なにか曲を書いたわけではないんだ。ほとんどの曲はこれよりだいぶ後に書かれたからね。奇妙なもの、ほとんど聞けないようなものだよ。

クリス: 狭いスペースにすばらしい奇妙なサウンドを入れたりしてるよ。Princess Of Chinaでリアーナが歌う前の変な音、わけってぃーどぅっどぅる~♪(表現できないw クリスの音マネ)とか。あの音は探すのに二週間かかったよ。

 

― アルバムには小さいヒントがいっぱいあるよね。フレーズが再び現れたり、ふいに現れたり。構想を発展させている感じだよね、コナン・ドイルのように。

クリス: そうだったらいいね。(スティーヴさんはクリスがシャーロック・ホームズ大好きだから言ったんだろうか?クリス嬉しそう)

― 次の作品が『コールドプレイの四つの署名』というタイトルじゃなかったら、なぜなのか尋ねると思うよ(笑) 前回のアルバムで、他人の目を通して歌詞を書くという実験をして、今回のアルバムでも継続してるけど、論理的な手順なんだろうね。

クリス: 理由は二つあって、一つは、2005年にNY timesのレビューでさんざん酷評されたこと。それが最後に読んだレビューだけどね。そこに音楽はいいけど、歌詞は努力が足りないって書かれていて、OK頑張らなきゃって思ったんだ。

そしてブルース・スプリングスティーンやボブ・ディランなどをしっかり聴き始めた。他の人達の視点で書かれてる曲をね。それは、自分がどう思ってるかということを書くより簡単だってことがわかった。特に最近はみんなセレブの人生や生活をよく知っていて、とりつかれてるし。

だから、夜曲を書く時、あれやこれやのふりをしてみたんだ。それがもっと素直な自分を引き出したと思う。うぬぼれて聞こえるかもしれないけど。

 

― すごく気に入ったところがあったんだけど、‘Crocodiles ticking round the world’ だって?ピーターパンじゃん!って。

クリス: そんなに真剣に聞いてもらって嬉しいよ。ラジオのインタビューのほとんどは、「はーい沢山新曲がありまーす。はいCM~」って感じだから。

そう、ピーターパンから来てるんだ。
それだけじゃなくて、邪悪で不快な人々のこと。

 

― アルバムの中で、ジョニーが一番素晴らしいところは?

クリス: Hurts Like Heavenの弾き方と、Every Teardrop Is A Waterfallのリフ、Paradiseのソロ。

― マーティンさんが関わっているもので、お気に入りのパートは?

ジョニー: Us Against The Worldの歌と、Paradiseのコーラス。