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[Coldplay] 子供達の声をGhost Storiesに入れた理由、本当は360度のツアーをやりたかった、他 (Zane Lowe Part 4 訳)



このアルバムの終わりの、僕にとってすごく重要なメッセージというのは、「どんなことがあっても諦めない」ということ。よく父に言われてたんだ。「絶対諦めるな」って。それを自分自身に言っているんだよ。そしてみんなにね。

僕にとって、僕の子どもたちが歌ってくれたことは、すごく力強いことだった。自分勝手なことだけど。アルバムの残りの部分は全ての人に向けて書かれたものだけど、この小さい部分だけは僕のためのものなんだ。

途中でゼインさんが‘O’をかけるんですが、ピアノの音色とクリスの歌声とクリスの表情が重なって、泣けるんですよね(;_;)

‘O’を聞くのはちょっと辛い、と泣きそうになっていたクリスが、子供達のことを話しだすとぱっと輝くのがまた可愛くて。
そして、子供達はJay Zのことを、ただのラップがうまいおじさんだと思っていると(笑)

パート4も盛り沢山です。

アップルちゃんとのレコーディング、‘O’の意味、2nd以降初めて完全に満足のいくアルバムになった、クリスのオスカースピーチ、マデオンやティンバランドとのコラボ、ボノとマイケル・スタイプのアドバイス、ハリー・スタイルズの髪型に心を奪われたクリス、等々。

ツアーについては、

僕にとって、このアルバムを大きい場所で誇大宣伝しようとすることは間違ったことに思えるんだ。いつかは、いくつかの曲はフィットするようになるだろうけど、今はちょっと自分勝手に、ただ一つ一つの作品として演奏したいんだ。人々に取り囲まれてね、でも小さい規模で。

だそうです。


クリスの国語の先生、「あなたの脳はふすまおけ(Bran tub)のようですね」って、面白すぎるw





Z: その20人(※パート3で出てきた他のフロントマンのことだと思います)の誰かと話をすることで、何か刺激を受ける知恵を得たことはある?誰が参考になった?

C: 僕のキーとなる同業者は、ボノとR.E.M.のマイケル・スタイプで、マイケルは「引退」しちゃったけど、彼らは二人とも最初からすごく優しかった。それがどんなに特別なことか言葉では言い表せないよ。

Z: 君がもらった一番のアドバイスは?

C: 彼らに?1stアルバムの後のボノのアドバイスは、「バンドのケミストリーを尊重すること、そして、もし1stのようなダウンテンポなアルバムをまた作るなら、たぶん寝ちゃうと思う」だった。だから2ndでは少しテンポを上げたんだ(笑)

Z: いいアドバイスだ(笑)

C: マイケルに最初に言われたことは、ライブでThe Scientistのメロディーをいじくり回して歌ってたことがあったんだけど、「そうやってもいいけど、観客は好きな曲を聞きに長い時間をかけて来ているんだから、ただ歌ったほうがいいんじゃないかな」ってことだった。

だから、「これは人気の曲になったんだから、その通りに演奏しよう」と思うようになった。大部分はね!そしてそれが心地いいんだ。

Z: 今はアドバイスを与える方になったりする?例えばワン・ダイレクションの一人にアドバイスを求められるとか?

C: ハリーは何度か僕たちのコンサートに来たことがあるよ。スウィートなやつだよ。ケミストリーがいいとかなんとか言ったんじゃないかな?覚えてないんだ。髪型に心を奪われていたから。

僕は以前ストレートだったのは確かなんだけど、何で顔が火照ってるんだ?何が起こってるんだ?って(笑)

Z: アルバムの9曲を通して、僕たちは、君が学んだこと、そして学んでいることのアイディアというものが分かってきたわけだけど・・・

C: 人生に対する新しいアプローチなんだ。変えないといけなかった。

Z: 「無条件の愛」のメッセージをこめた曲が最後にほしかったと語っていたけど、この曲 ‘O’ は見事な曲だよ。歌詞の面でも大成功だね。

C: ありがとう。

Z: この曲を最後に聞いたのは?

C: ・・・・・・・・あー、これを聞くのはちょっと難しいんだ、僕には。

Z: 自分をぎりぎりのところにおいてアルバムを作ったんだね。

C: このメッセージのことをすごく誇りに思っているんだ。あまり個人的なことを言いたくはないけど、僕にとってこの曲の意味は、「君は素晴らしい。素晴らしいに違いない。僕は少し改善しなきゃいけない」ということなんだ。

Z: 僕にとっても聞くのが辛いよ。みんなそうだと思う。死ぬほど素晴らしい。

C: ありがとう。でも僕が取り組んでるスニーカーラインの話をさせてよ(笑)

この部分の後に、シークレットトラックがあるんだ!

Z: 知ってるよ。それを話そうと思ってたんだ。

C: OK

Z: 3~4分の曲で、それから最初に戻るね。ダンが作った素晴らしいアンビエンスに。最後のボーカルは、君の声には聞こえないんだけど。

C: 僕と、娘のアップルの声なんだ。それと彼女の友達のメイブルのね。

Z: 彼女たちとのレコーディングはどうだった?笑

C: すごく面白かったよ。息子のモーゼスも・・・Target限定のボーナス・トラックがあるんだ。Targetは「CD」を売ってる世界で唯一の場所だからね。そのトラックは6ヶ月ぐらいで他の場所でも手に入るようになると思うけど。モーゼスはそのボーナス・トラックのO (Reprise)で歌ってる。

彼らをいれた理由は、まずは僕にとってすごく意味があることだったから。でも彼らがスタジオに来て、面白いエネルギーを持ってきたからでもある。彼らはすごく慣れてるんだ。

この曲の最初の部分が‘Fly on’ で後の部分が‘O’、ダブルタイトルにしたんだ。

このアルバムの終わりの、僕にとってすごく重要なメッセージというのは、「どんなことがあってもあきらめない」ということ。よく父に言われてたんだ。「絶対諦めるな」って。それを自分自身に言っているんだよ。そしてみんなにね。

例えば、ふさわしい人が周りにいなかったというだけの理由で、友達が自殺してしまったり、間違った道を進んでしまったり・・・それってすごく悲しいことだよね。

だから僕にとって、僕の子どもたちが歌ってくれたことは、すごく力強いことだった。自分勝手なことだけどね。アルバムの残りの部分は全ての人に向けて書かれたものだけど、この小さい部分だけは僕のためのものなんだ。

だからショーの始まりでそれをかけるんだよ。それを聞くと、人生は素晴らしいって気分にさせてくれる。

Z: 彼女はスタジオでプロフェッショナルだった?

C: ごめん、そう。スタジオでのストーリーを聞かれたんだったね。

彼女は友達のメイブルと一緒に来ていて、スタジオを出たり入ったり飛び回ってた。二階にはおもちゃやら何やらがある部屋があるからね。

彼女が「パパなにこれ?これ好き!」って言ってきて、「これは‘O’って曲だよ」と答えた。「メイブルと一緒に歌ってみる?」と言うと、「もちろん!」って。なんでもないかのようにね。

ポップスターが周りにいることに慣れてるんだ。あまり理解していないんだよ。Jay Zのことは、ラップがすごくうまいただのおじさんだと思ってるんだ!

Z: 彼らは正しいね!

C: そう、正しいよ。だからスタジオも同じで、ただ楽しんでるんだ。

「じゃあ一緒に歌ってもらえる?」と言って一緒に歌って、すぐ退屈しちゃって(笑)

Z: じゃあ1テイクで終了?

C: 2テイクやったよ。今まで作った曲の中で一番気に入ってる部分なんだ。

Z: じゃあちょっと大きくしてみよう。

C: それから最後にマデオンが作った音も入ってる。ぽふっ♪っていう音なんだけど・・・ここ!これだけ!

Z: 彼にその音を作るよう頼んだの?

C: 彼と一緒に1日仕事したんだ。彼は素晴らしいよ。アップテンポすぎてこのアルバムには入れられなかったんだけどね。

Always In My Headを仕上げようと思っていた時、彼が「終わらせるのにいいサウンドがあるよ」って言ってきたんだ。

Z: 彼はうまいね。これだけの部分なのに。

C: ぽふーっ♪ ってだけ。すごい!って感じだったよ。

カメオ出演してくれた人がいっぱいいるんだ。True Loveのベース・ドラムはティンバランドがやってくれて、そんな人達と遊べて本当に光栄だよ。

Z: 他にアルバムに関わっているのは?

C: カニエとよく働いてるマイク・ディーン、そしてジョン・ホプキンスもたくさん作ってくれた。それだけかな。

Z: 6つショーをやるね。小さい会場でやるツアーなんだよね。ロイヤル・アルバート・ホールとか(笑)

C: そこが一番大きいね。

Z: すばらしいと思うのは、このアルバムはそういう環境に合うように作られているよね。巨大なスタジアムのためには作られていないと思うんだけど、そういうことなのかな?こういう風なツアーをやるのかな?ツアーについてどう考えてる?

C: 当分の間はね。当分は。

Z: バンドメンバーの一人としての決定なのか、それともアルバムのテーマに基づいた決定なのかな?

C: 僕にとって、このアルバムを大きい場所で誇大宣伝しようとすることは間違ったことに思えるんだ。いつかは、いくつかの曲はフィットするようになるだろうけど、今はちょっと自分勝手に、ただ一つ一つの作品として演奏したいんだ。人々に取り囲まれてね、でも小さい規模で。アルバート・ホールは大きいけどね!

Z: 冗談だよ。

C: いやいやほんとに。巨大だよ。

Z: でもエミレーツ・スタジアムではない。

C: うん、でも大きいよ。アルバート・ホールが一番大きい。ぐるりと周りを囲まれて演奏できるような場所を選んだんだ。だから、今の段階では、そんな感じだね。

Z: たぶん一番答えにくい質問だと思うから気に障らないといいんだけど・・

C: なんでも聞いていいよ。

Z: ‘O’のような曲をライブで演奏できるようになると思う?

C: 思うよ。もうやったしね!

Z: もうやったの?

C: 実を言うと、本当にやりたかったことは、360度のツアーなんだ。U2ほどビッグなツアーじゃないけど(笑) 友達のミスティとフィルが、シアターを作ったんだ。サウンドステージやフィルムステージのような。実はオズの魔法使いが撮られた場所なんだけどね。

円形で屋根も丸くて、ミニアルバート・ホールのような感じで、全部スクリーンになってるんだ。そして僕たちは真ん中で演奏して、900人が周りに座っている。星もぶら下がってて。

どっぷり浸り込めるようなコンサートにしたんだ。それでツアーをしたかったんだけど、毎回それを組み立てるのに400万ドルかかるから、ツアーは出来なかった。代わりに映像にしたんだ。4公演して・・・

Z: じゃあその映像を作るのに400万ドルかかったんだね。

C: そうだね。約400万ドル。でもスポンサーもいてやることができたんだ。それが事実だよ。それでツアーをやりたかったけど、そんなに払えなかった。

Z: それで次は?

C: 今はただ、毎日にすごく感謝しているんだ。本当にね。だから次のことは分からない。

Z: このアルバムを作って、気が楽になった?

C: 僕は生きているということにただ感謝してるんだよ。

ここだけの話、君と、これを聞いてる人々もだけど(笑)、すごく誇りに思っているよ。そして仲間のことをとても誇りに思ってる。兄弟愛にものすごく感謝しているんだ。

また、僕たちの周りにいる人達に、家族に、感謝してる。オスカースピーチをしてるみたいだけど、本当なんだ。

だからこれが出来上がって嬉しいかと聞かれれば、イエスと答えるよ。僕たちがまさにやりたかったことができたから。

今まではなかった・・・いや、A Rush of Blood to the Headはそうだった。あれは僕たちがまさに作りたかったもの。他の時は80か90%だった。X&Y以外は。あれは本当にやりたかったことの65%ぐらい。

Z: このアルバムが大好きだよ。すごく楽しんだ。

C: ほんとに?

Z: もちろん!

C: ありがとう。怒鳴り散らしたりしなかったのは分かってるけどさ・・・

Z: 怒って出て行くふりをしてもいいよ。

C: このインタビューをやりたかったのは、カニエのインタビューが大好きだったからなんだ。

Z: 僕もだよ。

C: 彼はクールで、素晴らしいよ。表面しか見ない人たちには誤解されてると思うけど。僕は彼が言ってることが分かるんだ。

Z: 彼は正直だよね。

C: 正直だね。そして僕は彼が言っている意味が理解できるんだ。

僕は国語の先生に学校の通信簿で、「あなたの脳はふすまおけ(Bran tub)のようですね」って書かれたことがある。

昔Victorian Fayreにあったものなんだけど。大きい樽があって、それをふすまでいっぱいにして、クレメンティーンとかリンゴとか素敵なものを入れておくんだ。それに手を入れて20秒ぐらいかけて、ひっかき回して探すんだよ。何か見つけられるかもしれないけど、見つけられないかもしれない。

それが国語の先生に言われたことなんだ(笑) 大量のくずの中に宝石が入ってるって。

カニエのふすまおけの中には、誰よりも多く宝石が入ってると思うよ。THE END! (笑)

Z: ありがとう。

C: あ、終わり?

 

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