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[Coldplay] 二年前僕は滅茶苦茶で、僕たちが得意なことを楽しむことが出来なかった-クリス・マーティン (Zane Lowe Part 2 訳)

僕を変えたのは、愛や、拒絶や、失敗、そういうものにおびえたまま人生を生きたくないってことだった。

二年ぐらい前、僕はめちゃくちゃだったんだ。僕たちが得意なことを楽しむことが出来なかった。そして僕の周りにある素晴らしいことを楽しめなかった。

だから人のせいにしないで、自分が変わらないとって思ったんだ。

クリスが「自分が得意なことを全く楽しめなかった」という二年前というと、ぎゃっはー!クリスがライブ中グウィネスにキスしたああああ(ぱたり)とか、なんで日本に来てくれないのよムキー!とか、南米の皆さん超かわいそううううう!とか言ってた頃ですよね(あ、私がw) なんか呑気ですみませんでした(笑) (いや、南米の皆さんはかわいそうでしたが。でも今度こそ南米ツアーあるらしいから!)

「自分の仕事が大好きで、大好きだって言えるのが本当に幸せなんだ!」って言えるようになって、ほんとにほんとによかったね、クリス(;_;)


さてパート2ですが、ますます難しい(´Д`) クリス、金繕いとかよく知ってるなー。

アルバムのテーマ、愛、人生、家族、心境の変化、Magicの歌詞の意味、作曲のプロセス等、語りに語ります。ちなみに、『ゴースト・ストーリーズ』は、「感情的なランニングマシーン上での42分間」だそうです(笑)

グウィネスの名前は出さないけど、結構個人的なことを語っております。ゼインさんは気を使って違う話題に行こうとするんだけど、言葉を選びながら正直に語る姿が泣ける。

そして、変に謙遜しないで、真実を語ろうとする今のクリスがすごく好きです。

あ、ワン・ダイレクションのこともね。 クリスは“The king of uncool”だから、好きだと言ってもいいんだそうです。

それからクリスが書き溜めたタイトルリスト。長い長いw


Part1~4に分けてある動画は少しカットされている部分があるので、フルバージョンの動画の訳です。今回も限定公開にします。  ※公開しました!詳しくはこちらへ。


 


Part1の訳の件で思いがけずたくさんの方にお声をかけていただき、感激しました!ありがとうございます!お手数をおかけして申し訳ありません。また、お気遣いありがとうございました。

素敵な感想もいただけて、とっても嬉しくなりました。私の訳がどれだけ正しいか分かりませんが、素晴らしいインタビューですよねー!

Part1の訳のURLをお伝えした方には、2以降の訳のURLもお伝えしますので、お待ちくださいませ。アルバムが出る前に終わらせたいんだけど、ウィルがあと8日!って睨んでる。ひぃっ!
まだの方はツイッター(どちらでも)かメールフォームからどうぞ。





Z: このアルバムには明確なテーマがあるね。胸が張り裂けるようなアルバムでもあり、希望にあふれたアルバムでもある。君にとって重要なことだったのかな?曲を書く時に、過去や、今通り抜けようとしていることに溺れるのではなく、希望があるってことが。

C: たくさん曲を書いたんだけど、(アルバムとして?)まとめたかったのは「旅」なんだ。

いいことも悪いことも何でも、今人生で経験していること全てを見ること。そして、自分はそれから逃げるのか、人のせいにするのか、否定するのか、自分で治そうとするのか、それとも、自分をさらけ出して、もっと喜びに満ちた場所に到達できる道はあるのか、そんなことを考えること。

だって、これはイングランド人特有のものなのか、宗教上のものなのかわからないんだけど、人生のある時点まで、僕は完全に無防備だったわけじゃない、それが問題を引き起こしていた。

もし愛を自分の中に本当の意味で入れないなら、それを本当に返すことはできない。

僕にとって『ゴースト・ストーリーズ』が意味するものは、自分自身を愛に対してさらけ出さなきゃいけない、ということ。

もし本当にそうするなら、もちろんそれは時折痛みを伴うものだけど、ある時点で素晴らしいものになるんだ。宇宙を信頼しないといけない。

だからアルバムの終わりでは、「大丈夫、ものごとはよくなる」って感じになっていくんだ。

Z: ということはこのアルバムは、先に進むために、学ばないといけないレッスンをたどっていくようなものなのかな?

C: ある意味、みんな人生の中で一旦心を折られる必要があると思うんだ。

日本の芸術形式で、金繕いというものがあるんだけど、壊した陶器を金でつなぎ合わせるんだよ。

すべての人が人生の中で挑戦をくぐり抜けなければならないと思う。愛、お金、子どもたち、病気・・・。ルーミーの詩や、ヴィクトール・フランクルの詩を読むと、そういうことから逃げてはいけないと語っているんだ。

Z: 誰かに言われたことあるよ。その頃辛い時期を過ごしていて、「以前に戻りたい」と言うと、「絶対に戻ることはできない。だから現状にとどまって苦しむか、ゆっくり苦労しながら進んでいくかだ」って。

C: 人生ってカラフルな挑戦を投げつけてくるものだと思うんだ。僕が苦しんだって言ってるわけじゃないよ。苦しみっていうのはまた別のものだと思う。クレイジーな物事をくぐり抜けていかなきゃいけない人達はたくさんいるからね。ただ、すべての人の人生において挑戦が与えられるよねっていう話。

僕たちが『ゴースト・ストーリーズ』でやろうと決めたことは、それに正直でいようということだった。そして「OK、これが今起こってることだ」って言うこと。

A Sky Full Of Starsに至るまで・・・あれは、すべてのことに愛を持って取り組んで、心配しすぎずに、どうなるか見てみよう、というような曲なんだ。

Z: このアルバムや書いた曲について、家族に話した?

C: うん、みんな全部聞いてるよ。

Z: 曲や歌詞に対して、どんな反応だった?

C: うーん・・・・・・カラフル!

Z: シングルとして出たMagic。この曲の好きなところは、過去のことをたたえているような悲痛な曲なのに、君は微笑みながら歌ってるよね。喜びにあふれたパフォーマンスのような。

C: それが言いたかったことなんだ。悲痛なアルバムのように始まるけど、本当は喜びにあふれた気付きについてのアルバムなんだ。

人生が投げかけてくるものからは逃れられないから、それをただ楽しもうということ。

例えばジムに行くでしょ。

Z: いや、僕は行かないけど、ありがとう(笑)

C: (君の体は)すばらしいよ。じゃあ僕が一時間ランニングマシーンで走らなきゃいけないとするよ。そしてそれをしない言い訳をなんとか探そうとする。ちょっと体調悪いとか、遅刻しちゃうとか。でもそれをやり終えると、それをやって本当に良かったと思うんだ。

このアルバムはそういうものなんだよ。基本的には、感情的なランニングマシーン上での42分間なんだ。

Z: アルバムを作る時、メディアから離れたスペースがあることは重要?

C: いや、僕は気にしないよ。誰がどう思おうが気にしないってことを学んだんだ。アルバムを作っていると思われても、最高のバンドだと思われても、最低のバンドだと思われても、なんでもオーケーだよ。

Z: 君は昔はインタビューの答えに人々がどう反応するか気にしていて、僕のインタビューの後に「僕の言いたいこと伝わったかな?」って言っていたこともあったけど、放置しておこうと思い始めたターニングポイントはなんだったのかな?

C: 周りの素晴らしい人たちが、僕の自信のなさに影響され始めたからかな。イングランド人の多くがそうだと思うし、そこから抜け出すのにトラウマを持つ人もいると思うけど、自分を卑下することや自信喪失することに関して・・・

君の言うとおり、僕は、「これがまさに僕たちがやりたかったことで、すごくいいと思う」なんて言わなかった。そういうことを言うのは傲慢だと感じていたから。でも今はただ、真実を言おうって考えてる。

このアルバムに関しては「これがまさに僕たちが作りたかったもので、ある人々にとっては重要なものになるだろう」と思ってるんだ。その他の人は気にしない。他のものを聞くか、Xboxで遊んで。

Z: これが最後のアルバムじゃないからだね?

C: これが最後じゃないよ。それで、何が僕を変えたのかって聞かれたんだったね。

ある時点で、自信のなさというのが、全く意味をなさなくなってきたんだ。そして愛する人たちに影響を与えてしまったから。

Z: 実際起こったことなのかな?関係の破綻はこのアルバムに関係した?

C: 破綻という言葉は使わないんだ。それよりも、成長しようとすることについての気付きかな。前に言ったように、もし自分をさらけ出さないなら、感嘆すべきことの真価を認めることはできない。

とても素晴らしい誰かと一緒にいても・・・あまりに個人的なことを言いたくはないんだけど・・・自分の問題のせいで、正しい方法でそれを称えることができなくなるんだ。それで・・・

・・・・フィルいるかな?(※フィルはこのインタビューの時近くで見守っていたみたいです)

Z: それじゃあ・・・(違うことを話そうとするゼインさん)

C: いやいや、続けていいよ!この質問の答えは正しいものにしたいんだ。

Z: うまくいってるよ。もし落ち着かないなら・・・

C: そんなことないよ!

僕を変えたのは、愛や、拒絶や、失敗、そういうものにおびえたまま人生を生きたくないってことだった。僕たちのバンドが出てきてからずっと、僕たちは賛否両論を引き起こすグループだった。あることはうまくできるけど、God Save the Queenを歌ったりはしない。それは僕たちのロックンロールの考え方じゃないから。素晴らしいけど、ただそれは僕らじゃないんだ。

二年ぐらい前、僕はめちゃくちゃだったんだ。僕たちが得意なことを楽しむことが出来なかった。そして僕の周りにある素晴らしいことを楽しめなかった。

だから人のせいにしないで、自分が変わらないとって思ったんだ。

Z: そのように感じてた時、苦痛だったんじゃない?

C: いや、苦痛じゃなかったよ。素晴らしいことだよ。

Z: でも今じゃなくて、それを経験している時はそれを楽しめなかったんじゃない?大きいスタジアムでその瞬間を楽しんでいるけど、どういうわけか自信のなさに苦しんでいるという・・・

C: それよりも、自分はここにいる価値がないという感じだった。みんなそういう思いは持ってるよね。

Z: でもみんなが60000人のスタジアムでステージに立つわけじゃないからね。僕が聞きたかったのは、その頃どうだったか。僕もそういう経験をしたから。世界中の人が経験することだよね。もし経験したことがなくても、絶対にこれから経験する。人生はずっと上り調子ってわけにはいかない。

C: そしていつもシンプルってわけじゃない。

例えばMagicって曲なんだけど、どいういうことを歌っているのか、たぶんみんなが考えていることは正しいよ。

「この人は最高にすばらしい。Magicだ。もちろんいくらかは変わらなきゃいけないけど、それが人生だから。でも全てを白と黒にはっきり分ける必要はない。それでオーケーなんだ。」

誰かを本当に愛しているか、それとも本当に憎んでいるかという問いではないんだ。もっと微妙な違いなんだよ。特に複雑な現代社会の中ではね。人生では病気や、依存や、いろんなことが起こる。

だからこの曲で言ってるのは、結局のところ二人の間にはMagicがあるということ。他人がどう思おうとね。

他の人達も自分の人生の中でそう思ってくれるといいな。僕はそう思ってるから。

Z: アルバムで世界中の人が繋がることが出来るよね。歌詞やメロディーやバンドのケミストリーから、自分は一人じゃないと感じることが出来る。だから音楽って素晴らしいんだけど。

C: 僕は音楽を日記のように書くんだ。なんとかやっていくために、全てのことの意味を理解するために。僕に与えられたもので、本当に感謝してるんだ。ますますね。それが大好きで、自分の仕事が大好きなんだ。自分のバンドにいられるというのが信じられないんだよ。

そうじゃなかったら、フェリーでエルトン・ジョンの曲を演奏していたと思う。それも素晴らしいことだけどね!エルトン・ジョン大好きだし。

Z: フェリーもね。

C: そう、フェリーも好き。

でも、どういうわけか仲間を与えてもらって、そこにはすばらしいケミストリーがあって、「コールドプレイ」なものを作ることが出来る。そのことにとても興奮するし、大好きなんだ。そして大好きだって言えるのが本当に幸せなんだよ。長いこと、そう言うことはできないと思っていたから。

Z: 曲作りの過程について話そう。君は素晴らしい曲をたくさん書いているから。

C: (もうやめてよってジェスチャー)

Z: (ゼインさんもクリスの真似)1日の中の特定の時間とか、特定の気分みたいなものがあるのかな?

C: 23時ごろかな。自分の携帯にタイトルを書き込んでるんだ。

Z: タイトルから入るんだね?

C: たいていね。これを見せるよ。これ全部そうなんだ。(スクロールしまくり。Gif作ってみたw)


Z: 別々のページを作ろうと思ったことないの?スクロールするのに15分ぐらいかかるんじゃない?笑

C: そう、長いよね。

自分の感情にあった気に入るタイトルが出来て、それから待つんだ。そして23時になった頃何か自分を呼ぶ者に呼ばれていないか見てみるんだ。

Z: ノックをされる感じなんだね?

C: そう。それかただ座って何か釣れないか探る時もある。酷いボイスメモが無数にあるよ。

Z: 僕も演奏したり曲を作ったりするんだけど、インスピレーションが浮かんだ時に、周りに人がいることを気にする?

C: 気にしない。そうじゃなかったら、今の状態にはなっていないと思う。こういう人生はなかったと思う。

Z: 君は普段はフードをかぶって周りに気付かれないようにしてるよね。クレイジー・クリス・タイム。

C: 昨日娘と一緒にいたんだけど、もし音楽がなかったら、今この子と一緒にいることはなかったんだろうなって思ったんだ。だから僕に与えられたものをすごくリスペクトしている。

Z: この質問には答えなくてもいいけど、僕にも子どもがいて、音楽が大好きなんだ。一定の年齢になるとそれが根付いてくると思うんだけど、君の子どもたちはどう?

C: この間ショックを受けたんだけど、娘がケイティ・ペリーの“Dark Horse”を歌ってたんだ。Juicy Jのラップも正確に歌ってた。その時みんな車の中にいたんだけど、「Jeffrey Dahmerっていったい誰?」って聞かなきゃいけなかった。食人鬼だという説明を受けたんだけど、自分が初めて年寄りになった感じがして、正直どう考えていいのか分からなかった。彼女は後ろで彼についてのラップを歌ってて・・・

僕たちが育ってきた中にあった境界線というものがなくなったってことは素晴らしいし、音楽的に興奮するよ。そういうの大好きなんだ。

僕たちがスタートした頃でさえ、あの人はこういう音楽をやるし、この人はこういう音楽をやるしっていうのが明確だった。Britsで混ざり合うことはなかった。でも今はみんなが色んな音楽を好んでいる。素晴らしいよね。何について歌ったっていいんだ。

Z: 競争の激しい時代だったよね。君たちも競争心が強かった。

C: 僕が!?

Z: バンドが。全員がそうだったよ。

C: いや、僕たちは競争の後ろにいたよ。

Z: 少しは競争心あったでしょ。みんなが「俺達が世界一のバンドだ」って思ってた。

C: まあそうかもね。

Z: ある程度はね。そして君たちはそうなった。

C: いや・・・・僕はそうは・・・・

Z: まったく!そう言っていいでしょ?

C: だめだよ(笑)

Z: わかったわかった。じゃあ他に誰かいるの?

C: 僕はワン・ダイレクションが世界一ビッグなバンドだと思う。彼らは素晴らしいよ。曲がいい。

Z: 念の為に言うけど、僕は大好きだよ。

C: 君はそう言っちゃだめでしょ。“The king of cool” だから。

Z: 言えるよ。

C: 僕は言っていんだよ。僕は “The king of uncool” だから。


1. [Coldplay] 『ゴースト・ストーリーズ』のアイディア:過去の自分(ゴースト)をどのように現在や未来の自分に影響させるか (Zane Lowe Part 1 訳)

3. [Coldplay] 『ゴースト・ストーリーズ』を無条件の愛というメッセージで終わらせたかった-クリス・マーティン (Zane Lowe Part 3 訳)