Twitter facebook RSSで購読する

[Coldplay] 『ゴースト・ストーリーズ』を無条件の愛というメッセージで終わらせたかった-クリス・マーティン (Zane Lowe Part 3 訳)



僕はこのアルバムを「無条件の愛」というメッセージで終わらせたかった。それと、もし望めるのなら、どのようにしてよりよい人生が送れるか、ということ。完全に達成できてはいないんだけど。

ルーミーやヴィクトール・フランクルのことを話したけど、それや仏教の教えなんかで、「自分に起こっている全てのことは、起こるべきことだった」というものがある。だからリラックスして、というね。

そういうことがアルバムの終わりに言いたかったことなんだ。

 

バンドの共同管理、アヴィーチーとの浮気、自分の中にいる二人の自分の葛藤。
他、ワン・ダイレクションやポップミュージック、自分の曲は聞かない、けどバーでコールドプレイの曲がかかっていても楽しめるようになった、等々、楽しいPart 3です。

曲はOceansとA Sky Full Of Starsについて語っています。

ジャスティン・ビーバーの話題のついでに話してくれた、クリスが16歳の頃学校のバンドのステージでブーイングされたって話が面白かったです(笑) ゼインさんが言うようにYouTubeで見たい!

あと、アルバムの中の曲は「僕の友人たち」って言ってるのがかわいい。




Euphoriaって単語が何度も何度も何度も出てくるのに、フォーリアー?って言ってると思い込んで、1日調べても調べても出てこなかった(笑) はーすっきりー!

こんなやつの訳でよければ、続きをどうぞ。


C: ワン・ダイレクションは素晴らしいよ。

Z: (笑)

C: 冗談で言ってるんじゃないよ。

Z: そう。

C: なんでか分かる?

Z: なんで?(適当)

C: 曲がいいし、誰もソロに転向しないと思うから。

Z: 君は夢見てるよ!絶対誰かソロにいくって!

C: いや、そうは思わない。映画を見て、彼らはケミストリーを大事にしていると思ったから。

Z: OK、ナンバー1はだれ?

C: ナンバー1なんていないよ。

Z: いるよ。

C: いないよ。

Z: いる。リアムだ!

C: 彼がナンバー1だと思うの?

Z: うーん彼がお気に入りの一人なんだ。

C: あやふやじゃん。

Z: そうだね(笑) 彼らがやってることは・・・

C: ゼインは?待って!ゼインは?

分かったよ。僕が言いたいのは、彼らの映画を見て、彼らは大丈夫だって思ったんだよ。

Z: ワン・ダイレクション、君たちが大好きだよ。さて、アルバムの中でお気に入りの曲かけてもいい?

C: ワン・ダイレクションの?コールドプレイの?

Z: 君たちのだよ。えーと、このタイトルは・・・

C: 僕はふざけてるわけじゃないよ。

Z: 僕もだよ!ポップミュージック大好きだよ。さて進もう。Oceans…

C: ケンドリック・ラマーも好きだよ。

Z: じゃあGood Kid M.a.a.D Cityについて語ろうか!

C: ここ十年の中で最高のアルバムの一つだね。

(ケンドリック・ラマーとSZAについて語ってますが、省略)

Z: 君はポピュラー音楽の大ファンだよね?

C: 僕は音楽が好きなんだ。

Z: 分かるよ。でもほとんどのアーティストは、例えば、ジェイク・バグだけど、彼はドン・マクリーンだけを聞いて育った。それだけが彼のインスピレーションなんだ。

C: アメリカン・パイの人だよね?

Z: そう。ミュージシャンで、特にアルバムを作っている時に色んな音楽と繋がっている人は少ないと思うんだけど。コースに留まらないといけないから。

C: 時代のせいじゃないかな。自分が好きなものを認めるにあたってすごく気をつけなきゃいけないから。

Z: Oceansについて話したい。すごく好きなんだ。本当に素晴らしい。エレクトリックな部分もあるけど、これ生演奏だよね?ちょっとバラバラになって、それからまた一緒になっているように聞こえる。人間の感触があるエレクトリックミュージックのような。だから大好きなんだ。

C: 優しいね。すごく嬉しいよ。

Z: 本当に美しい曲だ。少し聞いてみよう。

これを聞いた時、Parachutesに連れ戻された感じがした。それに同意する?

C: そう思うよ。

Z: Parachutesについて思い返すと、あれは多分一番パーソナルなことを言っているアルバムだよね。このアルバムを除いては。あれを作ったことに感心する?それを聞く時・・・

C: 僕は聞かないよ。

Z: 自分の曲を聞かないの?

C: 聞かない。それからは何も学べないから。

Z: なるほど。どんどんよくなっていこうとするプロセスなんだね?自分の音楽を楽しめないの?

C: いや、これはもう一つ僕が大きく変わったことなんだけど、今は楽しめるようになったんだ。バーなんかにいて、昔はそこを立ち去るか、曲を変えてくれるように頼んだけど、今は気に入ってるんだ。

でも自分で聞くことはしない。ディスクを磨いたりとかね!

Z: いつもすごい犠牲だなって思ってたんだけど、ミュージシャンは愛をこめて音楽を作って、僕たちにくれて、僕たちはそれを聞いてスリルを感じることができるけど、彼らはそうしないよね。

C: アルバムを作る時に何百万回と聞いてるし、頭の中にずっとあるからね。

Z: トラックリスティングについてだけど、順番のことを考えながら書いたのかな?それとも、たくさん曲が出来てから、腰を下ろして、それから方向性を考えたのかな?

C: 僕はこのアルバムを「無条件の愛」というメッセージで終わらせたかった。

Z: わお。そしてそうなってるね。

C: それと、もし望めるのなら、どのようにしてよりよい人生が送れるか、ということ。完全に達成できてはいないんだけど。

でも、もし自分に起こっていること全てを愛するということを学ぼうとするなら・・・ちょっとニューエイジに聞こえるかな?

Z: もうそういうこと気にしないんでしょ?

C: 気にしないよ。でも君を困らせたくないんだ。

ルーミーやヴィクトール・フランクルのことを話したけど、それや仏教の教えなんかで、「自分に起こっている全てのことは、起こるべきことだった」というものがある。だからリラックスして、というね。

そういうことがアルバムの終わりに言いたかったことなんだ。

Z: この曲を書き終えた時どう感じた?こういうものを自分の中から出せてほっとした?この曲に限らなくてもいんだけど。

C: この曲たちは、僕の友人たちなんだ。出来上がるまで数年一緒にいた。だからその友人たちに感謝しているよ。

前にも言ったように、どこから音楽がやってくるのか、誰も知らない。世界にはテクニックが溢れていて、時々全くいいものが得られないこともある。最近すごくいいものが送られてきたなって感じるんだ。

Z: たぶんアルバムの中で唯一のアップテンポな時間は、A Sky Full Of Starsだと思うけど、コラボレートしたのは??

C: ポールと、ティム・バークリング(アヴィーチー)によってプロデュースされた。

Z: アヴィーチーについてちょっと話そう。EDMの分野で知られているけど、一緒にスタジオに入った人に話を聞くと、信じられないほど素晴らしいんだってね。彼はこの曲に深く入り込んで連帯保証人のようになっている気がするけど、一緒に働くのはどんな感じだった?

C: 今僕らはバンドを共同管理しているような感じで、二週間ここで一緒にやって、ちょっと休んで、それから二週間はあそこでやって、っていう風にしてるんだ。それは健全なやり方だと思うよ。

ずっと、強い高揚感を開放するような曲が足りないと感じていたんだ。

「オーケー!理解するべきことが分かった!人生は美しくて様々な色がある。暗い色だって、それが存在していることには意味があるんだ。」

こういうことを理解しているってことを表現できる曲があったらいいのにって思っていた。

「オーケー!今起こっている素晴らしいことを祝おう、全てのことに感謝しよう」っていうような。

それでピアノに座っていたら、この曲が降ってきたんだ。でもバンドの他のメンバーはここにいなかったから、ティムに「デモを作るのを手伝ってもらえないかな?」と電話した。

Z: それって共同管理のルールに反するんじゃないの?

C: 喧嘩を引き起こすよね。

Z: ウィルでしょ?彼はハッピーじゃなかったんじゃない?

C: いや、みんな喜んでたけど、自分自身が、僕は浮気をしたんだろうかって感じだった。

Z: アヴィーチーと?笑 「クリス・マーティンはコールドプレイを裏切ってアヴィーチーと浮気した!」これは大見出しになるよ。

C: そうだね、最近間違った見出しを山程書かれているけど、これは正しいよ。書きたいなら僕がそう言ったって書いていいよ。

Z: というわけで私は、コールドプレイと破局し、アヴィーチーと浮気したクリス・マーティンについて話すためにここにいます(笑)

C: そうやって正しい記事が出るのは嬉しいよ。

Z: 彼は優しい愛人だった?

C: 音楽的に・・・ティムはとってもスウィートで、ラブリーで、才能があって、ピアノやシンセのサウンドを作ってくれた。

ジョニーとも一緒にやったんだけど、EDMタイプのサウンドの中にジョニーのギターのような感情的なものを入れたらクールだろうなって思ったんだ。完成するまでものすごく時間がかかったよ。

Z: どうして?

C: 二つの世界をブレンドしようとしたから。

Z: ちょっと曲を巻き戻すけど、最初のピアノを聞くと、すごくコールドプレイっぽいけど、まさに現代のビッグ・ルームハウスミュージックだなって思ったんだ。変な話だけど、君たちってEDMの基礎の一部なんじゃないかって思うんだけど。

C: ClocksのリフはEDMの中でもうまく鳴るよね。Viva La Vidaも。僕はこういう音楽が大好きなんだ。静かで胸が張り裂けるような曲も好きだけど、高揚感があって一体感を感じられる曲も大好きなんだ。

だって、人生ってすごく怖いものだから。飛行機が行方不明になったり、人が撃たれたり、戦争が起こったりね。何千人もの人が一斉にジャンプするなんて、◯ァッキン・・・最高に美しいことだと思う。

それとかストーンズがグラストンベリーに出た時とかね。アップルとモーゼスと一緒に行ったんだけど、メインフィールドだけじゃなく、サイドフィールドも満員だった。ものすごいと思ったよ。

Z: すばらしい楽曲で、すばらしいコラボレーションだと思う。

C: 彼がプロデュースしたんだ。彼とポールがね。

Z: グラストンベリーでローリング・ストーンズを見たと話してくれたけど、自分で出かけて行って、高揚感を探し求める機会はある?クラブやフェスティバルに行ったりする?

C: もちろん。何ヶ月か前にカニエを観に行った。たくさん観るよ。ジャスティン・ビーバーも観に行ったし。

Z: よかった?

C: よかったよ。彼にはフィルみたいな人が必要だよね。ウィルやジョニーが。すごく才能があるけど、彼みたいな若い子の周りにはいい人が必要なんだ。彼にはいろんなことが降りかかるし、特に今の時代はすごい騒音もあるし、くだらないことを言われまくって、心配なんだ。彼はティーンエイジャーなんだよ!

僕はその年代の頃学校のステージでブーイングを受けたことがあるんだけど、ビデオに撮られてYouTubeにアップされたりしないで本当に良かったよ。

16歳の頃フィルと一緒にバンドに入っていたんだ。

Z: なんていうバンド?

C: 言えないんだ。すごく差別的な言葉だから。The Rocking Honkies。僕が思いついたんじゃないよ。honkeyがどんな意味かも知らなかった。ピアノプレイヤーだったんだ。

学校のリズム・アンド・ブルースのバンドだったんだけど、いろんなことを学んだよ。一つ年上のロブがオーティス・レディングやジェームズ・ブラウンなんかのすばらしいソウル・ミュージックへの興味を起こさせてくれたから。

それで僕はピアノプレイヤーで、一度彼に「ムスタング・サリー」のピアノソロをやってくれって言われたんだ。僕は「いいよ、やってみる」って言って、キーボードの違うボタンを押しちゃったんだ。

キーボードにアルペジオが鳴るボタンがあるの知ってる?とぅるるるるるるるとぅるるるるるるるってなるやつ。僕はソロをやってたんだけど、アルペジオのボタンがどんなものか知らなくて、ヴァン・ヘイレンみたいになっちゃったんだ。カウボーイみたいな服装をしてたのにね(笑)

Z: それYouTubeで見たいよ!

C: だめ。だからさ、ジャスティン・ビーバーのことはインターネットの至る所に書かれてるけど、僕はラッキーなことに、数日学校で噂されただけですんだんだ。

Z: ここに来る前に話してたことだけど、インタビューの中で話そうってことになったから、ちょっと戻って欲しいんだけど、大好きなことをやることと、献身的なことをすることとのバランスについて。

家族と過ごしている時に悪影響を及ぼし始めるのはどんな時なのかな?バンドが成功をおさめている一方で、もっと大事な家族がいるというのは、バランスを取るのは難しい?

C: 難しいっていう言葉は正しくないと思うな。すばらしい喜びだから。すばらしい幸運であり恩恵だから。

君が話していたように、60000人の前でステージに立つことは、すごく特殊なエネルギーなんだ。長い間、自分の中にいる二人の自分を一致させるための正しい助けを得られていなかった。どちらもが自分自身だから。

多くのフロントマンが私生活に問題を抱えているんじゃないかな。他に20人ぐらいの人しかやっていないことだから。それは素晴らしいことなんだけどね。でも脳に何か奇妙な影響を与えるんだ。

僕たちには責任もある。沢山の人がお金を払って、仕事や学校から、ショーを期待して観に来てくれるんだから、良いものにしなきゃっていうね。だから責任もあるし、高揚感もあるし、うまくいかなかったらどうしようという恐れもある。

例えばスタジアムのステージに立っていて、何かが壊れるとか。それに対処しようとして変な力が入るよね。そういうことはただ曲を書くのとは全く違うスキルなんだ。

もし幸運にもそういうことが出来て、現実の世界と行ったり来たりするなら、嫌なやつにならないようにかなり頑張らないといけない。

自然とちょっとディーヴァになってしまうところがあるから、ある意味ね。そして、ある意味そうでなければならない。声がちゃんと出るかとかね。だって観客に、「お金を払って、5時間もドライブしてきて、6時間も待ったのに、あいつは全然入り込んでない」なんて思われたくない。

どっちが本当の自分なのか?と戸惑っていたんだけど、幸運にも見つけられた先生や、読んだ作品を通して、どっちも自分なんだと思えるようになった。それをもっと穏やかな方法で切り替えられるかどうか、学ぼうとしているところなんだ。


1. [Coldplay] 『ゴースト・ストーリーズ』のアイディア:過去の自分(ゴースト)をどのように現在や未来の自分に影響させるか (Zane Lowe Part 1 訳)

2. [Coldplay] 二年前僕は滅茶苦茶で、僕たちが得意なことを楽しむことが出来なかった-クリス・マーティン (Zane Lowe Part 2 訳)

4. [Coldplay] 子供達の声をGhost Storiesに入れた理由、本当は360度のツアーをやりたかった、他 (Zane Lowe Part 4 訳)