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Coldplayのドキュメンタリー明日上映!制作を断固拒否していたクリスが納得した理由|監督インタビュー

コールドプレイのドキュメンタリー映画『ア・ヘッド・フル・オブ・ドリームズ』一夜限りの劇場上映はいよいよ明日。16日から(→30日に変更になりました)はAmazonプライム・ビデオで配信されます。リンクはこちら

日本語でもネタバレ記事が少し出ています。ネタバレNGの方はお気をつけください(特にNME)


この映画の監督マット・ホワイトクロスのインタビューがColdplayオフィシャルサイトに掲載されています。こちらはネタバレなしです。

Coldplay-MatWhitecross

とっても面白いインタビューですが長いので、ドキュメンタリーを作ることになった経緯を中心に簡単にまとめます(※順不同かつ意訳です)

フィルはトレイラーにすごく気を使っていて、何バージョンも試したんだ。告知と宣伝に使われるからというのもあるけど、それに加えて、おそらくこれがクリスが見ることになる唯一の部分だからね。そういう意味でも出来るだけいいものにしなくてはならなかったんだ。クリスに「信じたのは間違いだった」って思われないためにもね。

クリスは映画を見ることはないだろうね。あと20年もすればわからないけど。他のメンバーはクリスにも見てほしかったんじゃないかと思うけど、クリスは他のみんなを信頼して任せたんだ。

長いことクリスは映画を作ることを断固拒否していて、映画について話すたびに、そういう映画を作るのは完全に引退した後だと言っていたんだ。一度振り返るとそれですべて終わってしまうかのように感じてしまうんだろうね。

クリスはアルバムを作るたびに毎回これが最後だと思えるほど全力を注ぎ込んで、作り終えると空っぽになる。数カ月後にはまたウズウズしだすんだけどね。そのたびに「もし本当にこれで終わりだと感じるんだったら、もう振り返ってもいいんじゃない?」と言ってきたんだよ。

ようやくバンドを納得させられることになったきっかけは『オアシス:スーパーソニック』を仕上げている最中に、フィルに頼まれてアメリカでコールドプレイのライブを撮影することになった時(中国とフィリピン向けのライブストリーミングと言っているので、2016年のRose Bowl公演かな?)

撮影の合間にバックステージで『スーパーソニック』を編集していたら、クリスが肩越しに覗いてきて、まだ出来上がっていなかったけど次の日バンドメンバーとスクリーニングを実施することになった。みんなすごく気に入って、その時フィルが「そろそろ自分たちのストーリーを語ってもいいんじゃないかな」と言い出したんだ。

フィルが、一番ひどい映像を送ってほしい、バンドに見せて気に入るようだったら映画を作ってもいいかも、と言うのでいくつか送ったら、すぐに電話がかかってきて、全部燃やして誰にも見せないように言われた。

その1~2週間後、フィルがラップトップでその映像を見ていたら、クリスが通りかかって肩越しに覗いてきて「これ最高!もっとないの?」と聞いてきたらしいんだ。それでフィルはそんなに過保護にならなくてもいいのかもと思ったみたいだね。

クリスの覗き見癖のおかげで映画化が実現したんですね!でも自分は絶対に見ないっていう…笑

ジョニーとウィルとガイはしぶしぶ映画を見たそうです。リアム・ギャラガーは『オアシス:スーパーソニック』を見るのが好きで、たくさん友達を連れて見に行っていたそうですが、コールドプレイはそういうタイプじゃないと。 ジョニーはいつも「こういうので自分を見るのは嫌だ」と言っていたそう。

マットさんが撮りためた映像は1000時間以上にのぼり、ミニシリーズを作ることもできたけど、特にフィルが簡潔なものがいいと考えたようです。

他にも、映画について「愛と友情の物語」だとか、A Head Full Of Dreamsツアーについては「特別で、こんなライブは観たことがない。パートナーに引きずられて来たとしても、終わる頃には涙を流して帰りにコールドプレイのタトゥーを入れただろう」とか、「バンドが100%未満でライブに臨むのを見たことがない。ファンに対して責任を感じていて、映画を撮影中だとしてもファンの楽しみを邪魔するものが何もないように気を使う」とか…

マットさんとコールドプレイがますます大好きになるインタビューでした。


メンバーとの出会いについても語っています。詳しく語っていてめちゃくちゃ面白いんですが、簡単に…

クリス、ジョニー、ウィルとは大学に入って最初の週に会ったそう。クリスはみんなと握手をして関心を示し、自分は音楽に熱中していると語って回っていて避けるのは不可能だったそう(笑) 会ったばかりの人にすぐに心を開くなんてイギリス人らしくないけど、初めて会った時からそうだったと。

大学に入ってすぐ、講義に行こうとしている時に廊下でばったり会うと、ギターを持ったクリスはマットさんを共同のバスルームに連れて行き、そこにあった大きなバスタブの中で美しいメランコリックなアコースティックの曲を聞かせたそうです。

その曲が素晴らしくて「誰が書いたの?」と聞くとクリスは自分だと。感激してると「やっぱりね。クソだよね。才能ないから」と言い出すクリス…

称賛を受け入れることができないそういうところは、今でもまったく変わっていないと愛おしそうに語るマットさんでした。

これからもコールドプレイを撮り続けたいそうなので、また20年後に期待です!


今夜行われるスペシャルスクリーニング後のQ&AはColdplayのFacebookページにて生配信されるそうです。質問も受付中。