ColdplayのA Head Full Of Dreamsアジアツアー1周年記念に、今更ですがちょうど一年前のタイのインタビュー記事を訳します。
といっても、タイ語の記事をファンが英訳したものを元に和訳したので、こんな感じかな~?ぐらいの適当訳です。
もっとビッグになるべきなのか?もっといいミュージシャンになるべきか?静かに消え去っていくべきか?「これまで素晴らしい旅だった、ありがとう」と言うべき時なのか?
― ガイ・ベリーマン
僕たち4人が一緒に音楽をやって、その過程で魔法のようなことが起こる、それ以上に楽しいことはないんだ。このバンドにいられて、こんな親友たちを持てて幸せ。それがこの20年間で最も重要なことだ。
― ウィル・チャンピオン
これまでの、そしてこれからのColdplayについて、セットリストの決め方から私生活や子供たちのことまで、沢山語ってくれています。長い記事なのでインタビュー以外の部分はザクザク省略してます。
元記事:
http://www.dudesweet.org/thirdworld/coldplayinterview/
ロンドンでは地下鉄に乗るんですか?
ウィル:もちろん!
それで誰にも気づかれない?
ウィル:ドラマーの特権だね。コンサートでは後ろでドラムを叩いて、次の日の朝には誰にも気づかれずに通りを歩くことができる。最高だよ。
ガイ:僕は有名じゃない。有名なのはクリスだけだよ。クリスはバンコクを歩き回ることはできないよね。もみくちゃにされちゃうから。でも僕はどこにでも行けるし、誰も気にしちゃいない。でもこの方が好きなんだ。そんなふうに注目を集めたくない。家にいるのが好きだし、どこへでも行けて、どこででも買い物ができるほうがいい。すごく有名なバンドにいながら、僕自身は有名じゃない。完璧だと思う。
ギターを始めようと思うんですが、Coldplayの曲で初心者にオススメなのは?
ガイ:Yellow
でもYellowはみんな弾いてるから、Don't Panicにしようかな。
ガイ:Don't Panicも難しくはないね… なんで僕に聞くの?僕はベーシストだよ!形は似てるけど、全く違うんだよ。
何歳の時に楽器を始めて、影響を受けたのは?
ガイ:12歳の頃。モータウンの曲を聞いて。ジェームズ・ブラウンとか、ファンクやソウル、ベースラインが目立つものはなんでも。
『Parachutes』のようなサウンドに戻ることを考えることは?バンドの原点に立ち返るような感じで。
ガイ:いい質問だね。でも今はポップサウンドで新しいことを色々試しているところなんだ。ポップミュージック界の人と組んだりしてね。
実は今、ライブでやれるようなアコースティック・サウンドの曲を作ることに興味があるんだ。『Parachutes』のようなサウンドにはならないかもしれないけど… もっとシンプルで、ポップではない感じで。なかなか面白そうだから、こういう感じの曲を近々試してみるかも。
『Parachutes』といえば、アルバムが出た時タイで聞いて、なんでこんなに暗くて憂鬱なサウンドなんだろう?って思ったんですが、一年後に初めてイングランドを訪れて、あの天候の中でアルバムを聞いた時に、なぜColdplayがこのようなサウンドなのか理解できたんですよね。曲を作るプロセスに天気は影響すると思いますか?
ガイ:そうかもね?僕には分からないな。イングランドには憂鬱な曲がたくさんあって、人々も憂鬱だから、天気のせいなのかは分からないよね。暗いサウンドの曲ってクールなこともあるし!ニック・ドレイク聞いたことある?彼の曲はものすごく暗いけど最高だよ!
新しい曲はダンスチューンが多いですが、まだパーティーとかやるんですか?
ガイ:今はあんまり(笑) パーティーをやるには年を取りすぎたよ!今は朝気持ちよく目覚められる方がいいんだ。若い頃はかなりハードにやってたけどね。
セットリストを決める時のプロセスは?
ガイ:大部分は観客が聞きたい曲を選ぶ。演奏するのが楽しいマイナーな曲を選ぶこともあるけど、わがまま過ぎるかなって感じちゃうんだ。ほとんどの人は知らない曲だってわかってるからね。シングル以外の曲を知っている人々もいるというのは事実だけど、僕たちの仕事はライブをできる限り楽しめるものにすることで、シンガロングが多ければ多いほどいいんだ。だからそういう曲を選ぶんだよ。自分たちではなく、観客次第なんだ。
曲を作っている時にどの曲がヒットするか分かるものですか?
ガイ:うん。説明するのは難しいけど、分かるんだ。数秒だけですぐにこれだって感じる時もある。そんなにヒットしないと最初から分かっていながら、何ヶ月、あるいは何年もいいサウンドにしようと取り組む曲もあるけどね。
Coldplayの次の目標は?
ガイ:分からないな。ミュージシャンとして夢見ていたことは全てやってしまったから。バンドを始めた時はドラマーが必要で、ウィルが入ってくれた。自分たちの曲もできて、小さなライブもやれて、レコード契約も結んで、アルバムを作って、グラストンベリーでも、スタジアムでもプレイできて、全て達成できたんだ。今は次に何をやるのかまだ分からない。
僕たちが次に問うべきことは、もっとビッグになるべきなのか?もっといいミュージシャンになるべきか?静かに消え去っていくべきか?それとも、「これまで素晴らしい旅だった、ありがとう」と言うべき時なのか?
そういうことはまだ分からないけど、分かっているのは今も一緒に音楽をやるのが楽しいということ。だから僕たちが決定しなくてはいけないのは、次にどんな音楽をやるのか、そしてどういう形でそれを提供するかということだと思う。ちゃんとしたアルバムを作ってテレビで沢山のプロモーションをするのか、それとも何か変わったことをやって、それをただリリースするのか。
アルバムカバーやミュージックビデオにおいてのバンドの役割はどのぐらい大きいのか?
ガイ:アルバムカバーについては大きな役割がある。自分たちで多くのアートワークを手がけたよ。ミュージックビデオについては、監督の仕事が大きいかな。彼らがアイディアを送ってきてその中から選ぶこともある。ミュージックビデオにはあまり干渉しないけど、アルバムカバーは僕たちからのものである必要があるんだ。
ここからウィルのインタビューですが、集中力が切れてきたのと(早)、答えが長いのと、英訳された文の意味がよく分からないところがあるので抄訳になります(ごめんウィル)
最新アルバムを以前のアルバムと比べるとどうですか?ずいぶん違うサウンドに感じましたが?
ウィル:僕たちはアルバム毎に新しい世界を作り出そうとしているからね。サウンドの面でも、曲作りのテクニックの面でも、スタイルの面でも。だから今までとは違う人々と働いて、違う機器を使用して、新鮮で新しいサウンドを作ろうとしたんだ。このアルバムではノルウェー人のStargateと組んだりね。
僕達が作った中で一番ポップなアルバムだと思う。使ったことのなかったテクニックを沢山使って、自分たちを新たな段階に持っていき、新しいことを試すのは面白いプロセスだったよ。
将来一緒に働いてみたい人は?
ウィル:難しいな。奇妙なことに、最近は実際に会わなくても一緒に仕事ができるんだよね。ビヨンセとやった曲なんかも、彼女は別のところでボーカルを録ったし。
一緒にやってみたい人は山ほどいるけど、僕たち4人が一緒に音楽をやって、その過程で魔法のようなことが起こる、それ以上に楽しいことはないんだ。これまでの20年幸せだったのは、僕たちが一緒に新たなプロジェクトに取り組めたこと。このバンドにいられて、こんな親友たちを持てて幸せなんだ。それがこの20年間で最も重要なことだ。
3人のお子さんがいらっしゃいますが、お子さんたちと音楽の話はしますか?
ウィル:もちろん!彼らは音楽が大好きなんだ!(ウィルは子供たちの話をする時、とても楽しそうで目がキラキラしていたそう)
彼らは誰が好きなんですか?Coldplayは好き?
ウィル:好きだよ!ラッキーなことにね。そうじゃなかったら最悪だろうね。でも彼らはポップソングも好きなんだ。エド・シーランとか、ザ・チェインスモーカーズとか…
ジャスティン・ビーバー?
ウィル:そう彼もね。最近は僕が集めてるダンスミュージックも好きになってきたよ。
あなたが今好きなバンドは?
ウィル:それに答えるのはすごく難しいと思うな。今や音楽の歴史すべてをスマホ1個に収められるし、ヒットしている曲が何か気にしないわけにはいかない。それで「へ~これがヒットしてるんだ。聞いてみよう」と思って聞くんだけど、その行為がその曲をチャートに残し続けてるってことになるわけだし、あんまりチャートは信用出来ないかな。
最近好きなのは、ジェームズ・ブレイク、そしてニック・ケイヴ。ニューアルバム『Skeleton Tree』は素晴らしいよ!
他には、子供たちが聞かせようとしてくる曲。「パパ、これ聞いたことある?この曲知ってる?」って感じで、「これ誰?どこで聞いたの?」って尋ねると、「この間ママが車でかけてた」って。子供たちが音楽を聞いたり発見したりするのが好きでいてくれて嬉しいよ。
自分たちの曲は聞く?
ウィル:聞かない。でも子供たちは聞きたがるんだよ。時々スタジオから新曲のサンプルを持ち帰って聞いてもらって、意見を聞くんだ。
有名なバンドにいる父親を持つ子供たちに、常に多忙なことをどう話していますか?
ウィル:いつも子供たちを一緒に連れて行くから、僕の仕事を理解してくれてるよ。明日ここ(タイ)に来る予定なんだ。でも彼らには、僕がやっているのは普通のことではないと伝えるようにもしている。世界中を旅して音楽を演奏して回れるなんて、本当に幸運なことだと思う。
貧しいミュージシャンだった頃の何が恋しい?
ウィル:今のほうが恵まれているけど、19~20歳の頃にしか感じられない興奮もある。他の国に行って初めて演奏するとか。すべてのことが新しいんだ。今でも初めて訪れる国で演奏したり、新しい経験をすることはあるけど、自分が何をやっているのか分かっていなかった若い頃にしか感じられない素晴らしい感情があるんだ。
今は大人になって、世慣れして、自分が何をやっているのか分かっているし、ライブの成功のために必死で働いてくれる200人もの人々に対する責任もある。彼らや、観に来てくれる人々に責任があるんだ。
これから達成したい目標は?
ウィル:僕たちがやりたいのは、与えられたチャンスすべてにベストを尽くすこと。今僕たちはバンドとして、友人同士として幸せで、このツアーをやれてとても幸せだし楽しんでいる。
達成したいもう一つのことは、このツアーを健康で、幸せのうちに、トラブルなく終えること。それが一番重要なことだね。時々人々は働きすぎてしまう。多くのことをやりすぎて、楽しみを失ってしまうんだ。もしそうなったら少し休みを取って戻ってくる必要がある。だから一番重要なのはハッピーでいること。友達と一緒に、健康で、そして音楽を楽しむこと。