イギリスのファンサイトColdplayingが何ヶ月もの交渉の末に実現させたコールドプレイのメンバー本人へのインタビュー!!!メディアの企画で当選したファンが直接インタビューしたことは最近もありましたが、ファンサイト主導でここまで長いインタビューに答えてくれるなんて!
質問はColdplayingのフォーラムに投稿され、投票で選ばれたものなので、面白いものばかり。ウィルも感心しています。そしてこういうリラックスしたインタビューだとガイが無防備になるのが好きw
※ 長いインタビューなのでザクザク省略&意訳してます。臨場感あふれるレポート&インタビュー音声はこちら。
The Voice of Germanyが行われた12/17。ベルリンにて。
インタビュアー(バットマンさん)=B、ガイ・ベリーマン=G、ウィル・チャンピオン=W、デブズ・ワイルド(Oracle/マネジメント)=D、私の補足と叫び=緑
まずクリスマスプレゼントを渡すバットマンさん。
- ガイにはチョコレートで出来たスパナ(車いじりが好きだから)
- ウィルにはレープクーヘン(ドイツのクリスマス・マーケットとレープクーヘンが大好きだと以前言っていたから)
- ジョニーには帽子無しだけどジンジャーブレッドマンのクッキー(ガイによると「ジョニーは史上最大のジンジャーブレッドマンファン」だそうですw)
- クリスにはサンタのチョコレート(チョコレートが好きだからw)
さて質問にいきます。
W: ‘Panic’ 多分誰も聞いたことがないと思うけど、後に ‘Don’t Panic’ になった曲。クリスとガイとジョンが一緒に書いて、ドラムが必要だったんだ。友人と共に最初に演奏した曲。
G: んでそれを保存したいの?笑
W: だって僕にとって最も意味のある曲だから!4トラックのカセットに入ってるよ。
B: レトロですね。ガイは?
W: ガイはどうなんだ?
G: その時によって違うと思うんだけど、好きな曲を言うと、2ndアルバムの ‘Daylight’ かな。
B: おおー!Live 2003のDVDのライブバージョンが大好きです!!(私と同じ反応w)
G: うん、あれはいい曲だね。シングルになったわけでもないけど、アルバムにすごく貢献してる。
B: 多くのファンがライブで聞きたいと思ってますよ。(ますよ!!!)
G: 前はライブでかなりやってたね。
W: うん、2002年~2005年ぐらい?
B: もうすぐ2016年ですよ…
W: そうだね、ずいぶん前だ。
(Daylightやってくれるとして、その時はまたジョニーが低音ヴォイスを聞かせてくれるんでしょうか :P)
G: わお。
W: すごい。深い質問の連続だ。
B: あなたたちのファンなんですよ!知的で思慮深いファンがいっぱいいるんですよ!
W: いつもインタビューに答えてるけど、こんなに面白くて突っ込んだ質問されないからね。じゃあバンドに代わって答えるよ。
クリスからは粘り強くやり抜くということを学んだ。彼は素晴らしい自信と楽観性を持っていると思う。状況が厳しい時でも最後まで突き進むんだ。そしてアイディアにこだわり続けるという素晴らしい才能がある。僕は簡単に断念しちゃうことがよくあるから。
ジョンからは…彼には一言も話さずに多くを語るという素晴らしい才能があるんだ。彼の考えていることが分かるんだよ。彼が何を言うかということよりも彼が何を言わないかの方が大事。エコだよね(笑)
ガイからは…ガイがいなかったらキーボードやシンセサイザーについてこんなに学ぶことはなかっただろうね。ガイはそういうことにすごく詳しいんだよ。僕たちは楽器演奏は得意だけど、ガイはスタジオで行われていること全てを理解できるんだ。技術的な分野で本当に賢いんだよ。
G: オタクだろ?つまりオタクって言いたいわけでしょ?
W: そのとおり、超のつくオタク!
G: ウィルは自分の意見を堅持するのが得意だと思う。他人の意見を無視するってわけじゃないよ。ウィルは世間の波に流されない。大切なことだよ!
W: 頑固?
G: そうそう!
G: タイトルトラックの‘A Head Full of Dreams’ 5バージョンぐらい試した。でも最近はそこまで口論になることはないよ。もうみんなそういう口論に本気で頭を悩ませるようなエネルギーがないんだろうね(笑)
W: 最近はコミュニケーションがうまくなったからその必要が無いんだよ。大人になって、自分達のことやお互いに対してリラックスした見方ができるようになったからね。
W: まったくだ!
G: あまり言うことがないのが悩みなんだよ。
W: いくんだ~ガ~イ
G: 僕たちの旅の大切な一幕だね。僕たちのベストアルバムの一つだと思うし、作るのをすごく楽しんだんだ。
僕は科学的というかテクニカル過ぎるから、背後にある哲学的な意味にはあまり興味がわかないんだけど(笑)
B: 私もです…(ひそひそ)
G: だから僕にとっては新しい章を表すもの、もしかしたら終わりの章かもしれない。何か別のことを試す前のね。
ミュージシャンとして、または友人同士として、自分達がどこにいるのかということをよく表現できたと思う。全てのアルバムが僕たちの人生の道しるべなんだ。
W: 僕にとっては、自分達がよりリラックスした状態だということを表している。共有のアルバムという感じ。みんなが違うことを試して、新しいことをやって、新しい人々とコラボレートして。
僕たちはこれまで常に全てをしっかり把握しておかないと気がすまなくて、僕たち4人の外に出したいとは思わなかったんだけど、今はそれをよしとしているし、新鮮な影響を与えてもらうことを望んでいるんだ。
G: Motown、James Brown、ベースの効いた初期のダンスミュージック、スタックス・レコード。それでベーシストになりたいと思ったんだ。その後もインスパイアされたものはたくさんあるけど、それが最初の波だね。
B: このアルバムのあなたのベース本当に好きなんです。突出してますよね。(特にAdventure of a Lifetimeのクリスの歌とベースだけのところが云々…と熱く語っておられました。ファンを代表してガイのベースを褒めて下さってありがとうございますううう!)
W: ガイのベースは絶品。ベースを全く新しいレベルに引き上げたね!
僕はフォーク・ミュージックをよく聞いていたんだ。母がアイリッシュ・ミュージックにはまっていたから車の中でよく聞いていた。そういう曲に共通しているのはメロディーの重要性。僕が音楽で何よりも好きなのがメロディーなんだ。
それが最初で、更に色んな楽器の演奏を学んで、家には常に音楽があった。だから特にこのバンドっていうのはないかな。クラシック、フォーク、ロック、ポップ、家ではあらゆる音楽がかかっていたんだ。
B: あなたは沢山の楽器が弾けますよね?
W: 沢山の楽器を下手に弾けるよ(笑)
W: 今のお気に入りはArmy of One。
G: Birds。Birdsが好き。
B: 私のお気に入りの曲です!(この後Birdsのこともまた熱く語ってライブでやってほしい!と言ってくれとりました。私の気持ちを代弁してくれてるようで、もうバットマンさん素敵)
G: Jamie XXのアルバム。
W: 友人のJim WardのバンドSleeper Carのニューアルバム。
終了時間がきたけど「続けて」と言うウィルとガイ。
W: 面白いな。これも良い質問だ。
でも「これ変えよう」って言ったら、誰かが「でもこれお気に入りなのに。このままがいい」って言うんだよ。そしてその人を傷つけちゃったように感じてしまうんだ。
G: 時々みんなで話すのは、曲じゃないんだけど、X&Yに曲を多く入れすぎたってことだね。ちょっと長すぎた。5分以上ある曲が何曲もある。あまり集中できていなかったからかな。
だから、編集ややり直しをする機会があるなら、あのアルバムの曲になるかな。でもどうしてもレコーディングし直さなきゃいけないと思うわけじゃないよ。何曲か外してb-sideに入れるとか、アルバムの何曲かを少し短くするとかだね。
「もう一問いいよ」とささやくウィル。
W: 確実にそうだと言えるね。もし最初の頃の僕たちを見たことがあるなら分かるだろうけど、僕たちはみんな怯えていた。
D: 何も言わないよ~
W: そう、デブズは見てたね。小さな子供のようだった。それかヘッドライトに照らされたウサギ。間違いなくステージでは緊張していたね。自信をつけるまでにはしばらくかかったよ。
今となっては500人の前でやるよりも80,000人の前でやる方が自信が持てるんだ。小さいコンサートでやるのは未だに恐ろしい。観客がすごく近くに感じられるし、緊張していた初期の頃を思い出すからでもある。
明らかに僕たちは良くなった。もう18年も一緒に演奏しているからね。
それに、アンプとドラムキットを小さなタクシーに積んでギグに向かってそれを持って階段を登ったり、クリスがいつもステージ前にギターの弦を切っちゃったりする心配もない。
だから間違いなくリラックスしているね。いい状態の時は大観衆の前でも洗濯のこととか考えてるんだ(笑) それがいい精神状態にあるっていうサインなんだよ!80,000人の前でドラムを弾いていても、車の運転のように、それをやるのがすごく自然だと感じるんだ。
ミスをしちゃうのは考え過ぎてしまう時。リラックスしていると全てのことが完璧に自然に流れて、完全な穏やかさを感じられるんだ。ただ好きなことや得意なことをしているというだけ。
インタビュー前にデブズが消しちゃった質問「無人島に取り残されるならどのメンバーと一緒がいい?」の答えも聞きたかったw
バットマンさんが「あ゛あ゛あ゛お気に入りの質問消されてるー」と言ったので、ウィルが興味を持って質問を聞いた後「後で他の二人とも話し合ってからお返事します」と返してました(笑)
Coldplayingのフォーラムには10年近くお世話になっていて、このサイトがなかったら今の私はないと言ってもいいぐらい(笑) 実現に漕ぎ着けて下さった方々や質問を考えてくれた皆さん、本人たちに直接インタビューをするという幸運だけど責任の重い大役をユーモアたっぷりに果たされたタリア(バットマン)さん、アットホームで素敵なインタビューをありがとうございました!
手配してくれたフィルとデブズ、快くインタビューに応じたメンバーも素敵♪ ますますコールドプレイが好きになりました。またこんな企画通ればいいな~